近くに住んでいるので、その気になればいつでも会えたんですが、彼が出会い系初心者なので、タイミングは彼に任せていました。初デートがHIV検査ってのもいいかな〜と思っていましたが、ちょっと先のことになってしまうので、やっぱりその前に一度顔を見ておきたいなということで、ランチデートすることにしました。
ええ、気分は「面接」でなく「おデート」です。
どんな人が現れても絶対に受け入れられると思っていました。逆に私自身のことも自信満々で、特に特徴を教えることなく
待ち合わせ場所で一番気に入った女に声かけて
とか言い放つ始末です(笑)。
近くのそこそこ大きな駅で待ち合わせしたのですが・・・・・
私に声をかけてきたのは・・・・・・
想像(井上康生)とは全然違って、うじきつよし(よく言えば、の話)みたいな感じの人でした。
エッ?!(゜∇゜ ;) っと思ったのはほんの一瞬。
すぐにつよポンのペースに巻き込まれていました。
つよポンの手には大きな花束。
面接の時に花束持って来てくれたお医者さんが過去にもいましたけど、その人も同い年の人でした。『Hot-Dog PRESS』世代の特徴なのでしょうか(笑)。
「ごめんね遅くなって。頼んでおいたこれを受け取るのに時間がかかって」
そう言ってつよポンは花束を差し出してきました。数分の遅刻でしたが、まあ、悪い気はしないですよね。それに、一目散に私のほうに駆け寄って来ましたから、これも◎です。
そこそこのシティホテルのレストランに場所を移し、ランチタイム。
私だけビールを飲み(をいをい)、たくさんおしゃべりしました。
「ストライクゾーンなんてもんじゃなくて、ストライクど真ん中!」
つよポンは私をそう評しました。話大げさとしても、やっぱり悪い気はしません。
いろんなことを話しましたが、一番印象に残っているのは、
「やっぱり、コレ(尺八のポーズ)とコレ(クンニのポーズ)がないのはセックスやないと思うねん」
というつよポンのセリフです。尺八のポーズとクンニのポーズの説明が難しいのですが、いやらしいことなのに、あんまりいやらしく感じない所作で、微笑ましかったです。
想像してたタイプと違ったことなんてどうでもよくなり、この人とはきっといいセックスができるかもしれない、なんつーことを私は考えていました。
このランチの後は私に予定があったため、ここでお別れしなくてはならなかったのですが、ホテルを出た後、自然に手をつないで歩き、つよポンは訊いてきました。
「キスしてもいい?」
会ったばかりだからとか、すごく人通りがあるからだとか、そういう理由でなく、まだ検査が済んでいなかったことと、そもそも検査を勧めてきたのはあんたなんだからちょっと我慢しなさいよ、というつもりで、
「唾液交換は伝染るからアカン」
と断りました。
この時の私の選択。人生最良の決断だったと言っていいと思うぐらいの大英断でした。今もこの時の私を褒めてあげたい気分でいっぱいです。
もし、勢いに任せてぶちゅ〜〜〜なんてしていたら、後悔してもしきれなかったかも・・・・・。
「ま、それもそやな」
と、つよポンも引き下がってくれたのも天恵だったのでしょう。
「検査が終わったら、ビルの階段のとこで、思いっきりキスしよな〜〜〜」
ちょっと先の日を思ってつよポンは楽しそうに言ってくれ、私もその日を楽しみにしていましたが、そんなささいな夢が叶わないなんて、この日の私達は思ってもみなかったのです。
楽しみを先延ばしにして、より楽しもうという気だったのですが、その遊び心が我々を救うなんてねえ、人生はわからないものです。
こんな経験ができたことを含め、つよポンとの出会いは偶然ではなかったなんて思うのです。
(つづく)
長くなってすいませんねえ。ちょっと前の話なんで、いつになったら現在に追いつくのやら(汗)。


